2007/12/01

Les Créations de NARISAWA / フレンチ / 南青山

12月1日、Jちゃんとともに。前回は、体調が悪くてあまり食欲のなかった私だけど、いまやすっかり食欲も戻り(いやむしろ戻りすぎの感が否めない)、美味しいものを食べることが唯一の楽しみになりつつある今日この頃、いやそれじゃいかんだろうという話もあるが触れないでおく。今回のレストランは、南青山にあるフレンチレストラン、Les Créations de NARISAWA(ル・クレアシヨン・ド・ナリサワ)。かなり前にblogで見かけて、ずっと「行きたいなー」と思っていたレストランだったので、今回は私が予約担当 :-)。完全予約制で毎月1日、朝の10時から次の月の予約がはじまるこのレストラン、12月の予約はつまり11月1日にはじまるわけなんだけど、かけてもかけても電話がつながらない。で、Jちゃんにもヘルプを頼んだんだけど、そしたらJちゃんは1日、私は22日と、ほぼ同時にラストの席が取れてしまい。(私は1日はもう空いてないと言われたので私のほうが後だったのね)、キャンセルするのももったいない!ということで、1回目の来訪 :-)


sonyのオフィスビルの一角にあるお店は、青山1丁目の駅から歩いてすぐ。さすがに今回は迷いませんでした :-) (私1人だったらたぶん迷ってた)。レストランに近づいていったら、中からドアが開けられてホステスがお出迎えしてくれた。おおー。なんかこういうのっていいよね。白とダークブラウンでまとめられた落ち着く店内に案内され、パリパリに糊付けされたナプキン、お店の名前が刻まれた、ずっしりとしたクリスタルのプレートを目の前に、アペリティフにシャンパンでもいただきたい気分だったけど、あまりにのどが渇いていたのでいきなりサンペレで。(ちなみにこの日は、シャンパンと、洋ナシのジュレをシャンパン(orガス水)で割ったものが用意されてました。
左:メヒカリのフリット / 右:Le Potager d'hiver au fromage fondu(冬の菜園、チーズフォンデュソース)

アミューズはメヒカリのフリット。メヒカリって魚だってこと以外は何かはわからないけど、しっぽがサクサクで美味しかった、笑。前菜の温野菜は、いろんな野菜が入ったガラスのプレートがまず置かれて、目の前で、チーズフォンデュソースがぐるりとかけられ。このフォンデュソース自体ももちろんだけど、それぞれの野菜がほんっと美味しくて、しかもところどころに入ってる洋なしが全体の味をしっかり引き締めてて、「料理にフルーツご法度(e.g.酢豚のパイナップル)」を公言してやまない私たちでも、「これは、、、いいね」と。
左:パン(フォカッチャとバゲッド) / 右:Cappuccino de soupe de poisson au safran(サフラン風味のスープ、ド・ポワゾンのカプチーノ)

パンはフォカッチャとバゲッド。バターではなくオリーブオイルとともにサーブされたパンは、いつものように美味しいソースをぬぐぬぐして食べる :-) 「デザートあるから、、」となかなかパンをもりもり食べるのは控えめにしてたんだけど、バゲッドがやはり美味しい。あれはもうかみ締めるほどに味が出てくるスルメパンだよ。あ、オリーブオイルも絶品。ものすごいフルーティ(というのが正しい表現かはわからないけど)で、風味豊かで、すっごく美味しかった。
スープは、"サフラン風味のスープ、ド・ポワゾンのカプチーノ"と書かれていたので、どんなスープだろう、、と思っていたらブイヤベース。魚介苦手の私は、やっぱりブイヤベースとかは苦手で、しかも魚介の味を前面に押し出すために、あまり強いハーブとかが使ってなくて、最初の一口で「これは全部はムリかも、、、」と思ったけど、途中から慣れてきて全部いただいた。私にとって魚介のスープは、やっぱり「すっごく美味しい!」ってものにはならないんだけど、チョッピーノとか好きな人にはたまらない一品かもね。しかし食器が、、、いちいちかわいい。
左:Bar poêlé et fleur de colza au yuzu(鱸のポワレと菜の花、ゆずの香り) / 右:Pomme au anis étoilé (紅玉の八角風味)


メイン。この日のメインは3品で、トップ写真はJちゃんが選んだラム。私は珍しくお魚をチョイス(白身魚のポワレはそれなりに好きなのです)。もう1品は松坂牛だったんだけど、「レバー(Foie)と腎臓(Rognons de bœuf)」だったので、勇気が出ず、笑。
んで、このポワレの美味しいこと!今までの人生で食べたポワレの中で(魚自体そんな食べないけど)、一番美味しかったって言っても過言ではないぐらい美味しかった。菜の花がたっぷり入ったソースも残すのがもったいない美味しさで、「ああ、パンを食べたらデザートが食べられなくなる、、」と思いつつも、ソースがなくなるまで食べちゃった。魚の皮も普段は絶対食べられないのに、パリっと香ばしく焼かれた皮が美味しくて、、、ボキャブラリ少なすぎだけど、ほんっと美味しかった。私の中のベストオブポワレ :-)
で、ここからデザートが始まるのです。1品目は、アニス風味のゼリー、紅玉のジュレ、フロマージュブランが3層になったデザート。私はアニスもあんまり得意じゃないけど、さっぱりして美味しかった。なんかこうやって書いてると、私ってほんと美味しいもの食べてなくて好き嫌いがおおいんじゃないかって気になる :-) (or許容範囲が広くなったのか)
左:Kumquat au Chocolat(金柑・ショコラ) / 右:Savayon de marrons gratiné(マロンのサバイヨングラタン)

デザート2品目。私がチョイスしたのは金柑とショコラのデザート。Jちゃんはマロンのサバイヨングラタン。どちらも美味しかったけど、よりフォトジェニックなのは私のほう :-) しかも右中央あたりにある、丸い物体。最初これ丸く作った氷かと思ったんだけど、ぶにぶにしてるの。何だろうと思ってたらお店の人が説明してくれて(Jちゃんとデザートトレードしようとした時にちゃんとお皿の交換をしてくれたのです)、なんとこれは、コアントロと、アルギン酸(と、言われたけど、おそらくアルギン酸Naと思う)を混ぜたものを、注射器のようなもので塩化カルシウム溶液にゆっくり注入して丸い形を形成したものらしい。おおーまさに料理は化学だね。(ちなみに、アルギン酸Naはカルボキシル基を持つので、これが、塩化カルシウムに含まれるカルシウムイオンと結合して、膜のようなものを形成するっぽい)。「いくらのような食感ですよ」と説明されたソレは、ぷちっとしたあとにトロリとコアントロが流れだしてきて、、、不思議すてき。
Les Mignaridises de "Le création de NARISAWA"

そしてここからデザートのメインイベント、ミニャルディーズなのです。ワゴンでごろごろと運ばれてくるデザートから、好きなものを、好きなだけ。一番楽しみにしてたナリサワ名物?マカロンは、驚きの大きさで(直径2cmぐらい?笑)、10種類のフレーバー。「全部食べてみたいなー」とは思ったけど、さすがに気がひけて、ナリサワのスペシャリテであるショコラローズと、ホワイトラベンダーのものをチョイス。あとはレモンタルト、エクレアにカヌレ、そしてローズ風味のガトーショコラ、サバラン。明らかに食べすぎです。マカロンも美味しかったけど、やっぱり一番美味しかったのはガトーショコラ。まさに「チョコのお菓子」と形容するにふさわしいしっとりしっかりずっしり感で、でも「あと5cmは食べられるな・・・」と思ったのは内緒。
もちろんコーヒーや紅茶、エスプレッソなどのカフェもデザートのときにサーブされるけど、そのあとに(おそらくレモングラスの)ハーブティまでサービスしてもらって、ゆっくりおしゃべりしながらデザートを楽しんだ。お店を出るまでにたっぷり3時間半、美味しい食事と贅沢な時間。
デザートを食べているときに、「記念に今日のメニューをいただいてもいいですか?」と聞いてみたら「もちろんですよ、ご用意しますね」と快諾してもらって、てっきりメニューだけもって来るのか(メニューもものすごくきれいです)と思いきや、ちゃんとクリアファイルに入れられ、ビジネスカードまで。こういう細やかな気遣いって、、、すごいよね。
ディナーは15,000~と、ちょっと特別なoccasionじゃないと手が出せないこのお店だけど、今日いただいたこのランチはなんと4,725円。ワインとかを頼んでないので、サービス料を入れても1人7,000円以下で、この満足感は素敵。
ランチはほかにも7,350円、 12,600円とあるけれど、食事的にものすごい量になるのと、デザートを楽しみたい人は、4,750円のコースで十分だと思いますです。はい。
ほんとに予約を頑張る価値のあるお店だと思う。おいしゅうございました。
ちなみにこのお店、例のミシュランガイドのone starに選ばれたそうです。

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